土手と夫婦と幽霊 -The River bank,The Couple,The Ghosts-
  • TOP
  • CAST & STAFF
  • GALLERY & AWARD
  • COMMENTS
  • Director's Interview
  • CAST COMMENTS
  • MEDIA
  • THEATER
  • Trailer
  • BLOG
画像

412.カナザワ上映に寄せて ~秋聲案~

8/10/2022

 
日本には大小さまざまな川が流れている。今度『土手と夫婦と幽霊』が上映される「徳田秋聲記念館」のある金沢には、男川、女川と呼ばれる「犀川」と「浅野川」がある。きっと秋聲さんもこの川に寄り添って思索に耽ったことだろう。
かくいう私も幼い頃は「相模川」沿いで過ごし、結婚当初は「多摩川」沿いに引っ越し、今も変わらず「川」を感じるところに住んでいる。生活圏で映画を制作してきた私にとって、どちらも重要な映画の舞台になった。「相模川」も「多摩川」も私の映画に何度も登場してきた。
画像
「自然主義文学」と聞くと聞こえが良いが、秋聲さんの本は、なるほど「私小説」と言ったほうがしっくり来る。もともと日本文学は、日記文学の側面が強いので、秋声さんだけにあてはまることではないけれど、自分の人生を細かくちぎって、時折大胆なスケールで切り取って、短編小説や長編小説の中で自分の人生を披露していることに、私自身まるで違和感はない。
画像
私の創作も生活圏の域を出ない。誤解を恐れず言えば、『土手と夫婦と幽霊』は私にとっての「私小説」だ。結婚し長男が生まれた当時の思いが、多摩川沿いの暮らしの上にある。

こうして毎度同じ方法で創作活動をしているならば、いっそのことこの活動に名前をつけてみたい。というわけで、自分の生活の上に「物語」を創作することを親しみを込めて「秋聲案」と呼ぶことにしやうかと思ふ。(※この場合、「物語」は広義であって絵空事でも良い)

コメントの受け付けは終了しました。

    監督ブログ

    渡邉高章による制作日誌と日々の他愛事

    アーカイブ

    1月 2023
    12月 2022
    11月 2022
    10月 2022
    9月 2022
    8月 2022
    7月 2022
    6月 2022
    5月 2022
    4月 2022
    3月 2022
    2月 2022
    1月 2022
    12月 2021
    11月 2021
    10月 2021
    9月 2021
    8月 2021
    7月 2021
    6月 2021
    5月 2021
    4月 2021

    カテゴリ

    すべて

    RSSフィード

  • TOP
  • CAST & STAFF
  • GALLERY & AWARD
  • COMMENTS
  • Director's Interview
  • CAST COMMENTS
  • MEDIA
  • THEATER
  • Trailer
  • BLOG