土手と夫婦と幽霊 -The River bank,The Couple,The Ghosts-
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454.名刺がわりの海外文学10選

10/14/2022

 
文学をはじめとする映画や音楽などの芸術作品は、その時の自身の状況によってその感動の種類や度合いは異なってくる。私にとって、良い本に出会うことは、良い映画に出会うことより大きなことかもしれない。
最近はサブスクのおかげで本を読む時間が極端に減ってしまった。その分、大好きな海外サッカーや麻雀番組が身近になったけれど、全く本に触れなくなった。もう少しゆっくり、時間を贅沢に過ごなけねばならない。「名刺がわりー」をしているうちにそんな思いが芽生えた。それにしても海外小説を10選というのも酷な話。どれも名作。もう一度読まなければと思う。

カラマーゾフの兄弟(1880 / ドストエフスキー)

殺し屋(1927 / ヘミングウェイ)
夜の果ての旅(1932 / セリーヌ)
幻の女(1942 / アイリッシュ)
エデンの東(1952 / スタインベック)
ナイン・
ストーリーズ(1953 / サリンジャー)
長距離走者の孤独(1959 / シリトー)
V.(1963 / ピンチョン)
百年の孤独(1967 / マルケス)
ザ・ロード(2006 / マッカーシー)
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今日は、ノーベル賞候補にもあがるコーマック・マッカーシーの「ザ・ロード」に触れたいと思う。私は日本で最初に刊行された越境三部作から彼の著作のファンで、この父と息子の厳しい旅路を描いた本作は二度読んだ。二度目は長男が生まれた頃で、その感動は違うものになった。父親役をヴィゴ・モーテンセンで映画化もされた本作、映画は小説と全く印象が異なったが、別の意味で良い映画になっていたと思う。

私は過去に父と二人で旅行をしたことが一度だけある。私が11歳の時だ。大人になり滅多に言葉を交わすことの無くなった父だったが、その記憶が私の中で父を良い人間にしてくれている。「父親にとって息子が生まれることは生涯の友を得ることだ」と誰かが言っていた。この本を読んで私はいつか息子と二人で長い旅をしてみたいと心底思った。「ザ・ロード」は私にとって奇跡のような本だった。息子にとって、私も良い人間でありたいと願う。

それにしても翻訳の黒原敏行さんのお仕事がいつも見事だ。​『ブラッド・メリディアン』も素晴らしかった。

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