土手と夫婦と幽霊 -The River bank,The Couple,The Ghosts-
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518.どてふう豊後旅日記vol.5

3/11/2023

 
大分三日目は、35年前に父と二人で訪れた臼杵を再訪することにしていた。ホテルで朝食を済ませて特急ゆふ1号で早々に日田を後にした。死んだ父とはあまり良い関係を築けなかったが、こうしていなくなってみると色々と思うところはあった。
日田駅の小さな窓口では駅員さんが失くし物を探しに訪れたお客さんを相手にしていた。何か大事なものを落とした娘のために駆け付けた父親と、電車に忘れものをした若い女性と、どうやら今日は忘れる日らしい。私も朝から35年前の記憶を見つけ出そうとしていたから気持ちはわかる。
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特急ゆふ1号。大分まで1時間40分。どうやら流れる車窓は私の心を安心させるようだった。滞留せずに流れていたい。そんな景色は、一直線に私を運んでくれるようだった。川を見つけるとどうしても気になって、美しい景色にシャッターを切ったが、撮ったものはどれも平凡な画になってしまった。
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大分駅で降り立ち、ロッカーに荷物をまとめ、臼杵石仏行の約1時間のバスに乗った。向かいの年配女性たちが大きな声で会話をしていたので感傷的にならなくて済んだ。彼女たちは先日テレビに出ていたという飲食店の話をしていた。おかげさまで私の感情は表に浮かんでこなかった。
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臼杵到着。バス運賃1040円。事前に両替をすませていた。ちなみに、大分バスで石仏に行くなら一日乗車券を買ったほうがお得だと知ったのは帰りのバスの中。

松葉杖をついた小学生の少年が、太った母親に何もこんなところでするなと怒られていた。少年の祖母が少年のそばで面倒を見ていた。父親はいないようだった。私はその怒りっぽい母親がすぐに嫌いになった。少年には悪いと思ったが、嫌な顔に見えた。少年が笑っていたのが私には救いだった。何はともあれ35年振りに石仏に会いに行く。つづく。

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