予告編解禁と同時に、キャストの佐藤勇真さんと小林美萌さんのホットなコメントが届きましたので、嬉しくて涙ぐむ監督が少し余計な解説を加えたいと思います。 まずは、「高橋」役の勇真君。彼が演じた「高橋」という男は、この物語で描かれている世界の中でとても重要な存在です。実は「高橋」を主役に物語を建て直すと、別視点から別テーマで映画を構築できるので、それも面白いと思っているほどです。 勇真君自身も〈原作、そして脚本を読んだ時、私が演じた「高橋」は、登場人物の中でも最も孤立した存在だと思いました〉と言うように、この物語の中で、彼は唯一他者であり、異物のようであり、そのせいで孤独な姿を見せています。 〈他のキャラクターと絡む時は、客観的な違和感が強めに出ればと思って演じたのを覚えています〉 そう言えば、現場で勇真君に演出らしい演出をした覚えはありません。それだけ、原作を読み込んでくれ、脚本に忠実に演じてくれたと思います。 私がとても好きなシーン、「高橋」が、星能君扮する「私」とカイマミさん扮する「女」の三人で食卓を囲む場面です。ある意味、静かなる対決のシーンなのですが、観方によっては、俳優さんそれぞれの見どころがあって、とても濃厚なシーンです。 何が好きかと言えば、勇真君の目線が良いのです。私はカットバックを好む監督なので、勇真君の目線を追えば自然とカットが割れてしまうくらいなのです。 彼が演じてくれたのは、〈違和感が強めに出ればと思って演じ〉ていながら、違和感なく物語に溶け込んでいる「高橋」です。 〈普通であることが「普通」ではないような気がします。そもそも「普通」とはなんなのか。〉
そもそも私が本作を書く発端となったテーマは、夫婦にとっての「普通」でした。グローバルに見ても、日本の普通は海外には通じないし、日本の中で見ても多種多様です。それでも皆が幸せを求めて一緒になったのは確かだろうし、他人と一緒にいることを選んだのならば、共に歩くことが重要なのではないでしょうか。 〈登場人物たちのある種不気味な、噛み合わない関係性、そしてモノローグ。そこにある『私』の感情は、一つの見どころになっています。ぜひ劇場で御覧ください。〉 そうそれです!是非、劇場で御覧ください!! コメントの受け付けは終了しました。
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